国際サッカー連盟(FIFA)は6月28日、ワールドカップ(W杯)ブラジル大会で(6月)22日(日本時間23日)に行われた米国-ポルトガル戦の全米テレビ視聴者数が、米国のサッカー番組史上最多となる2470万人を記録したと発表した。各地パブリックビューイングの様子は以下から。
1試合の視聴者数としては、米プロバスケットボールのNBA決勝の過去最高(2390万人)を超え、昨年(2013年)の米大リーグ(MLB)・ワールドシリーズの平均を上回る数字だ。
米国では伝統的にアメリカンフットボール、野球、バスケットボール、アイスホッケーの4大プロスポーツが人気を博し、「サッカー不毛の地」などと揶揄(やゆ)されてきたが、これは完全に死語となったようだ。
ブラジルと米国はほとんど時差がないことも手伝い、米国での今大会の視聴者数は「過去最高の驚くべき数字」(FIFAのテレビ部門統括責任者、ニコラス・エリクソン氏)だという。
特に米国-ポルトガル戦(2-2の引き分け)は米東部時間で日曜の夕方6時キックオフという好条件だったため、生中継した2局のうちESPN(スポーツ専門のケーブルテレビ)の視聴者が1820万人、ユニビジョン(スペイン語放送のテレビ局)の視聴者が650万人に上った。
合わせて2470万人という視聴者数は、サッカーでは米史上過去最高だった、1999年に米国で開催された女子ワールドカップ決勝(米国-中国戦)の1790万人を大きく上回った。また、今年のNBAファイナルの平均視聴者数1550万人、昨年(2013年)のMLBワールドシリーズの平均視聴者数1490万人、今年の北米プロアイスホッケーリーグ(NHL)ファイナル(スタンレーカップ)の平均視聴者数500万人も凌駕(りょうが)しており、エリクソン氏は「米国ではサッカーはニッチ(すき間)スポーツなどとは、もはや言わせない。米国での圧倒的な関心の高まりは、W杯とサッカーにとって分岐点になる」と鼻息が荒い。続きを読む▼アメリカ×ガーナの各地パブリックビューイングの様子
◆W杯で異常なほどテンションが上がるアメリカの少年
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